とにかく食欲がなくなる|コロナ自宅療養体験記
7月の終わりから20日間ほど、僕はコロナウィルス感染症にかかっていました。ちょうどオリンピック期間、回復したときにはオリンピックは終わっていた。
僕は高校生の息子から感染しました
ちょうど息子が夏休み期間に入る頃、部活の顧問から、理由はまだ言えないがしばらく部活を中止としますとの連絡がありました。なんか変だねぇと話していた。
すると次の日には、学校でコロナ感染者が出たので、終業式は息子の学年だけ休校とするとの連絡が来たのです。程なくして、息子は発熱、どうやら部活ではなく、学年かクラスでクラスターが発生したという事がわかりました。
僕はその時点では、濃厚感染者。発症しなくても息子が治ってから14日間は仕事も行かないでくれと、保健所から言われました。息子が治るのに10日間、そこから14日間仕事ができないという事になります。ほとんど1か月も!
そうなってくると、自分が感染してしまった方が仕事に戻れるのが早いという事になる?などと考えていたけど、まもなくそんな事どうでもよくなる状況に突き落とされることになります。
コロナ療養のためのホテルには空きが無いらしく。ホテル療養という選択肢は無いようだし、じっと待つしかないかなぁと2~3日思案していたら、案の定というか、僕も症状が出始めてあっけなくコロナに感染してしまいました。
昨年、兄の家族がコロナウィルスに感染した時は、家族5人のうち3人がホテル療養となっていました。その時、兄の家族では無症状の人も居たし、5日程度で熱が下がるというので、ちょっとの我慢で治るんだろうと楽観的に考えていました。
息子は1回しか解熱剤を飲まなかったし、僕が発熱した頃には、息子の熱も落ち着いていた。
一週間の辛抱だと、まだその時は思っていました。
でも改めて聞くと息子もかなり苦しかったようです。
とにかく食欲がない自宅療養
昨年の兄のホテル療養では、3食のお弁当が支給されていたとの事でした。
では、私の自宅療養の場合はどうだったか。
感染が判明してから、保健所から状況の確認の電話があり、症状や発生までの行動を確認された。その時には、ホテル療養を希望するかという事は明確に確認されなかったように思う。会話の流れの中でホテル療養の話になったことは確かなのですが、ホテルは既にいっぱいとのことで、こちらが希望したとしてもすぐには入れないというような事を言われたのは記憶しています。結局、既に感染した高校生の息子が自宅療養していた事もあり、自宅での療養になるという事は保健所としても既定路線になっていたように思います。
千葉県の配食サービスに電話して、数日後に自宅療養に備えたレトルト食料が届くが、これがとても食べる気が起こらない。
はっきり言って、コロナ患者がこんなの食えるかってモノが目立ちました。
発症してからだんだんと食欲が無くなり、3日目くらいからは何も食べる気が起こらない。スポーツドリンクやら、ゼリー飲料やらを飲む程度。フルーツの入ったゼリーは食べる気になるが、3分の1くらい食べたらもういいやという感じ。
倦怠感で苦しくなると熱が上がっているので、カロナールを飲み、少し楽になると寝て、また倦怠感で苦しくなって起きるという事をしばらく繰り返していました。
感覚的には、自分が小学生の時にかかったインフルエンザの時のような感じだと思っていた。暖かくして布団に入って熱を出し、汗をかくたびに楽になっていくという記憶があったので、今回もそうなのだろうと思っていたが、楽になることは無く、耐えられず苦しくなったらカロナールを飲む。
4~5日くらいまでは、そんな感じで過ごし、それでもまだ、5日くらい経てば熱も下がるだろうと楽観的に構えていたのですが、5日経っても状況は変わらない。
とにかく食欲は無い、嗅覚異常でさらに食欲減退
食事ができない事で回復が遅くなっているのではないかと、焦ってくる。どうにも食欲がないし、食欲がないもんだから、大量に届いているレトルトのごはんなどの食品も温める気さえない。
そんな状況で5日くらいたった頃だったと思うが、続いていたのどの痛みが最高潮に達していた。ちょうど扁桃腺の辺り、特に右側が痛くて唾を飲み込むにも痛く感じていた。
有名な症状を思い出した、匂いが感じなくなるんだっけ?
改めて身の回りの匂いを確認するけど、意外と匂いのあるものってどれだっけ?みたいになる。洗濯洗剤の蓋を開けて嗅いでみたけど匂いがしない、でも。もともと匂いあったっけ?
そのあと、線香に火をつけてみた。
やっぱり匂いがしない。これが嗅覚異常ってやつだと認識した。
とにかく何か食べないと、と思うのだけど、食欲の無いところに嗅覚が無いのがネックになって食べられない。そうめんがあったので、気力をふり絞って茹でてめんつゆで食べてみたけど、しょっぱいだけ、非常に不味い。そのあと、カップヌードルを食べた時も、しょっぱいだけで、なんの旨味も感じない。
塩味、酸味、甘味などの基本的な味はわかるのだけれど、特にしょっぱい味付けのものは、全く食べる気がしない。
しょっぱい系は、最後まで食べられませんでした。早い時期に買ってきてもらったポテトチップも、回復するまで封を開ける気にもなりませんでした。
何とか食べることができたのが、甘い味付けのもの。
あれなら食べられるかも、、って思ったのが、かんぴょう巻きで、僕より先に回復した息子にスーパーでかんぴょう巻きを買ってきてもらって、やっとまともにモノを食べることができた。
あと食べることができたのが、スイカ。
果物だったら基本的に食べられるのだけど、一番抵抗なく食べられた生鮮食料品はスイカでした。普段はスイカなんてほとんど食べないんですけどね。
配給された食料の中に入っていてほしかったのは、コアラのマーチとか、たけのこの里とか、そんな子供向けのチョコレート系のお菓子でしたね。
かろうじて明治のミルクチョコレートが入っていましたが、これはなぜか食べる気がおきませんでした。
これがもしホテル療養だったら、取りあえず3食なにかしら提供されるわけで、全部は食べられないのだろうけど、なにかしら一口二口食べることができたと思う。そんなちょっとの食事でも回復は早かったのではないかと、今になって思うわけです。(知らんけど)
つらくても医者に診てもらえない
とにかくひどい倦怠感で何もする気にならない。ずっと横になっているせいなのか、コロナのせいなのかはわからないが、背中とお腹が痛くて横になっているのがつらかった。ちょっと熱が下がって良くなったかなと思って起きていると、夕方頃に熱が上がってきてまた寝込むの繰り返し。
聞いていたより長引いているし、痰に血が混じり始め、息を吸うと胸が痛む。こんな症状を保健所からの健康観察の電話で訴えても、何も対応してくれるわけでも無い。体温や血中酸素飽和度の数値ですべてを判断されます。
医者に診察してもらえる機会を用意してくれない事で、不安になってきます。
自宅で悪化して肺炎になっていたという芸能人のニュースにも不安を煽られます。
診察してもらって胸の音を聞いてもらえるだけでもいいのに、と思っても、相当ひどい状況であることが伝わらないと診察してもらえることは無いんだなというのが、1日1回の保健所との連絡を続けていて感じたことでした。
とにかく、自宅療養している人は、つらかったら大げさでもいいので、保健所や役所に相談することです。少なくとも看護師の人に話を聞いてもらって、自分の症状が緊急性があるかどうか、よく話すことが必要だと思います。
あんまり我慢しすぎると、自宅で死んでしまいます。
自宅にいると、自分だけの判断に頼るしかないので、我慢するべきなのか、本当にこのまま一人で居ていいのかがわからなくなってくる。
今はかなり回復して食欲も戻ってきています
検査で陽性と判定されてから14日で僕は自宅療養が解除されました。早い方だし、軽く済んだ方だと思います。でも、すぐに仕事に戻れる気がしないほど体も気力も弱っています。明日からノロノロと仕事に出てみる予定です。
これを書いているのは2021年8月15日ですが、東京都の昨日の感染確認者は5千人を超えていて、千葉県も千人を超えています。
勝手な想像ですが、9月になって学校が始まればもっと感染者が増えるような気がします。学校で感染した子供が家庭に帰ってきたら、家族が感染するのは避けられないと思う。
2学期以降、学校が休校になることも大げさな話では無いのでは無いと感じています。
覚えている事をとにかく書き記してみました。
軽症で自宅療養している方の不安が少しでも和らいでいただけたらと思います。
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