言葉では伝えられない事
今日の日曜礼拝は、講壇交換ということで、蒲田の教会から牧師さんがいらしてお話をしてくれました。 病気になって死の間際にいる信者さんの傍らに行って、なんでこんな病気になってしまったんだろうとか言うことを、牧師さんは聞いていたそうです。 聞くしかないですよね。 と牧師さん。 いくら励ましても仕方が無いし、言葉をかけられないです。と。 お祈りもしなくていいと言われたので、しなかったそうです。 そういう時は、ただそばにいるしかなくて、共にいるだけでいいのです。 と牧師さんが話したところで、僕は涙がぽろぽろと出てきました。 娘の事を思い出していました。 意識不明で寝たきりで何も反応のなかった娘のところに行っても、僕は黙ってそばにいる事しか出来なかった。 でもそれでよかったんだと。 息を引き取る最後まで、黙って見ていた。 いよいよ息を引き取る時、もうそんな反応はないと思っていたのに涙を流し始める娘。 娘の涙をぬぐい、魂はまだここにいたのだと感じた。 確かにそこにいたという事が分かった。 そして火葬されて、水と二酸化炭素になって、地球にくまなく広がっていった。 いま僕は、いつでもどこにいっても娘の体に包まれていると思っている。 吸う空気、口にする食べ物、飲み物、すべてにくまなく娘の一部が行き渡っている。 もう、僕の悲しみというか喪失感は癒されたものだと思っていたけど、 こんなにも涙があふれるのは、まだまだ自分を癒すべき余地が残っているのかもしれない。 では